新型コロナ影響下でのゲームプレイ時間は?ゲームエイジ総研の調査結果

国内唯一の「ゲームビジネスに特化したマーケティングリサーチ&コンサルティングファーム」として様々な分析を行ってきた株式会社ゲームエイジ総研は2020年5月28日(木)、今回のいわゆる"新型コロナウイルス"の影響下のゲームプレイ時間の変化について、調査した結果を公開しました。

先日「ネット・ゲーム依存症対策条例」が施行された香川県の状況も調査されています。




新型コロナの"外出自粛"でプレイ時間は増加

今回ゲームエイジ総研が調査した、10代~60代のゲームプレイ時間全国平均によると、全国的な学校の休校が始まった3月7日以降でプレイ時間は増加し、一旦落ち着きが見られるものの、3月30日週から再度増加傾向がみられています。

この結果は、ゲームエイジ総研が提供する135万人のモバイルログを活用した次世代型マーケティングデータサービス「iGage」を使って調べられたもので、2月から4月までのアプリゲームのプレイ時間を週単位で見ています。

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この結果から、新型コロナウイルス(COVID-19)による自粛の影響でスマホ向けゲームのプレイ時間が増加していることが伺えます。

世の中の動きを見ると、WHOとビデオゲーム業界の企業18社が「みんな離れてゲームをしよう」(#PlayApartTogether)という啓発キャンペーンを行なうなど、自粛下でも楽しめるエンターテインメントとしてゲームを活用する動きがあります。

またその反面、安心ネットづくり推進協議会による

「子供のネット利用を考えるWebシンポジウム」

が開催されたり、

「外出自粛の陰で…ゲーム依存は大丈夫?」

といった特集が放送されたりと、自粛の影響でネットやゲームの長時間化を懸念する傾向も見られています。

「ネット・ゲーム依存症対策条例」が施行された香川県の状況は?

香川県では2020年4月1日から、依存防止のために18歳未満を対象にインターネットとゲームの利用時間を制限する「ネット・ゲーム依存症対策条例」が施行されています。

ゲームエイジ総研では、この条例がゲームプレイ時間にどんな影響を与えたか、その実態も調査しています。

この調査も、前述の調査と同じく「iGage」を使って行われたもので、全国の10代のゲームプレイ時間と香川県の10代に絞ったゲームプレイ時間が比較されています。

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この結果では、全国の10代のデータでなだらかな上昇傾向が見られています。

その一方で香川県に絞ったデータでは、学校が休校になった3月7日前後からプレイ時間が増加しているものの、条例が施行された4月1日には一旦プレイ時間が減少しています。

その後は緊急事態宣言の発令にあわせて増加しています。

プレイ時間の増加・減少はあるものの、全国の10代と比較して香川県の10代のゲームプレイ時間が多いわけではなく、同程度で推移していることが伺える結果になっています。




プレイ時間を規制するのではなく"意識"が大事

最後にゲームエイジ総研では、実際の状況やゲームに対する考えを把握するために、高校生以下の子供を持つ香川県在住者へインタビューを行なっています。

自粛期間中のゲームのプレイ時間についての問いでは、

「自粛期間中はゲームプレイの時間は増えました。時間設定を1日3時間にしていましたが毎日時間いっぱいやっています。」(30代男性、小学生高学年)

などの、自粛で自宅にいることでプレイ時間が伸びたというコメントが寄せられています。

また、遊び方の変化では、

「特にゲームタイトル等には変化はないが、友達と通信しながらのゲームをする時間が増えたのでは?」(40代男性、高校生)

「我が家ではほとんど子供がゲームをプレイすることはありませんでしたが、コロナウイルスの感染拡大に伴い、外出制限がある中で親が休みの土日祝日のみ、親子でプレイする機会が増えました。」(30代男性、小学校低学年)

というコメントが寄せられるなど、ゲームが家族や友達とのコミュニケーションツールの1つとして活用されていることが伺えます。

今回施行された条例に対する考えについては、

「条例施行により子供のプレイ時間にどれほどの効果があるのかは別として、多くの人がそうした状況を認知することとなっただけでも多少の効果はあったのではないでしょうか。」(30代男性、小学生高学年)

とのコメントのように、認知には一定の効果は感じているという一方で、

「県がかかわるべき問題なのかというと、そうではないと感じています。ゲーム機器を与えているのは家庭であり、家庭でのルールを明確にしたうえで与えているはずだし、家庭で取り組むべき問題だと考えます。話を聞かなかったり、やらないといけないことができなかったり、目が悪くなったり、姿勢が悪くなったり、というのはゲームだけに限らないので、生活習慣としての話にとどめるということでいいのではないかと思います。」(女性30代、小学生低学年)

というコメントのように、条例ではなく家庭での方針を重視するという意見も見られています。

条例をふまえて家庭内ルールを作成するかどうかでは、

「今後子供の成長に伴い、プレイ時間が長くなってきたような場合は、条例をふまえたルールを子供と一緒に考えたいと思います。」(30代男性、小学生低学年)

「現時点で子供のゲーム依存度がそれほど高い状況ではないので、現時点ではルール作りが必要とは考えていません。」(40代男性、高校生)

というように、子供が今後どのような姿勢でゲームに接していくかを見守りながら、必要に応じて独自のルールを考えるという意見が見られています。

この条例は"依存防止"のために利用時間を制限するというものですが、データでの実態や在住者のコメントを見る限り、それほど影響力は少ないというのが実態であるというのが伺えます。

調査報告では、これらの結果から、条例が目指す“依存防止”という意図を伝える・意識してもらうには、

どのようにゲームと向き合うか

ゲームを通じてどのような経験をするのか

など、一律に時間制限をすることとはまた違ったアプローチの方法が考えられるのではないか、と結論付けています。

まとめ

ゲームエイジ総研が今回、昨今のコロナ禍がどのようにゲームのプレイ時間に影響したかを調査し、その結果を公開しました。

その結果、外出自粛が始まったあたりからプレイ時間が増加していることが見られます。

また「ネット・ゲーム依存症対策条例」が施行された香川県の10代のプレイ時間と全国の10代のプレイ時間との比較もされており、どちらも同程度の増加傾向が見られることから、プレイ時間の規制ではなく"意識"をもつことが依存防止には有効であることが伺える結果になっています。

今やスポーツの1ジャンルともなっているゲームは、息抜きやコミュニケーションには必要不可欠なものになっています。

今後もゲームと上手く付き合っていくには、規制ではなく、プレイヤー本人がしっかりと意識を持つ必要があるのかもしれませんね。

ソース:ゲームエイジ総研プレスリリース[PR TIMES]

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