
ゲーマーのライフスタイルについての様々な調査を行ってきた株式会社ゲームエイジ総研は2022年5月26日(木)、ゲーマー達のお金に対する考え方を調査し、その結果を公開しました。
それによると、場当たり的にはお金を使わない、若い層のお金に対する価値観が分かっています。
ゲーマーのお金に対する考え方を調査
今回ゲームエイジ総研が行った調査は、2022年度から高校でスタートした金融教育を背景にしており、この金融教育は、投資信託や株式、債権などの金融商品の特徴を知ることで、資産形成から家族構成や収入・支出の変化、生涯の賃金や働き方、社会保障制度などと関連付けながら考えることができるようにするという目的で実施されています。
ここではそのような時代背景を踏まえ、いろんな世代に存在するゲーマー達のお金に対する意識について調べられています。
この調査は今月に行われたもので、全国の10代~50代の何らかのゲームをプレイしている男女3,064人を対象に、インターネット調査で実施されています。
10代ゲーマーは貯金の割合が高い
調査では、まず初めにゲーマーの支出における
「生活費」
「娯楽費」
「貯金」
「その他」
の割合について調べています。
それによると、食費や交通費・水道光熱費など一般生活費の割合は、年代が高くなるほど収入に占める割合が高くなっており、自立/独立前で家族と同居することが多い10代は、一般生活費の割合が少なく娯楽費の割合が高いのが自然の流れと言えるものの、貯金の割合が25%と最も高く、年代が下がるほどその割合が上昇するという結果になっています。
お金の価値観や消費マインドが変化している
この結果を受けて調査では次に、10~30代のゲーマーを対象に「お金に対する考え方」の違いを考察しています。
それによると、「お金のことは必要になったら考えればいいと思う」がどの年代も7~8割は「そうは思わない」と回答している一方、
「そう思う」という回答は10代が最も高く30.4%、20代が24.1%、30代が19.0%
という結果になっています。
このことから、年代が高くなるにつれ、計画的にお金のことを考えるようになるという傾向が強くなると考えられており、また年代別の支出の割合では10代の貯金率が高いものの、この結果から10代は計画的な貯金をするというよりも、
使わない分が貯金になっているか欲しい物を買うために貯金をしている
ということが推察されています。
お金と労働に対する意識は?
調査では次に「お金と労働」に対する意識を調べており、それによると「生活のために働いてお金を得なければいけないと思う」と答えた年代別の割合では、
「そう思う」で最も高いのが10代の91.2%、続いて30代が90.1%、20代が88.9%
という結果になっています。
この結果から、いずれの世代でも“働いてお金を得る”という労働に対する価値観は、しっかりと認識されているということが分かっています。
調査の最後には、「自分の趣味や好きなことに使うお金を何よりも優先させる」と答えた割合がまとめられており、それによると
「そう思う」という回答が最も高かったのは20代の51.2%、10代の48.4%
となっており、約半数が肯定する回答をしています。
その一方で30代では37.1%と10~20代と比べて減少しており、この結果から10~20代は独身・単身者の割合が多く、自己判断で収入の多くを“自分の楽しみのために使う”という機会が多いと考えられるものの、30代になると新たな人生の転機を迎え、既婚者や家族も徐々に増えてくると同時に、支出についても“自分の楽しみのために使う”ことから、生活向上や教育費、将来の貯蓄に充てるという変化が生じると推察されています。
※ゲームエイジ総研調べ
まとめ
ゲームエイジ総研が今回、ゲーマーの“お金に対する考え方”を調査し、その結果を公開しています。
その結果、10代は収入に占める貯金の割合が25%という数字が出ており、場当たり的にはお金を使わない若い層のお金に対する価値観が分かってきています。
調査では、メタバースやデジタル資産などに触れる機会が増える今の時代、特にMMORPGなどを通じてゲーム内経済を無意識に体験しているゲーマー達は新世代の金融知識獲得の一助となる日が来るかもしれないとまとめています。
このお金に対する考え方を養ってくれるのにも、ゲームが一役買っているのかもしれません。