eスポーツを活用した市民交流イベントが調布市にて実施

2023年2月15日、NTT東日本は、調布市とNTTe-Sportsとともに、eスポーツを活用した市民同士の「包摂的交流」の事業の実施を発表しました。

また、2月12日には、この事業の一環として市民交流等の施設3か所をオンライン接続した「施設間交流イベント」を実施したことも発表されています。




eスポーツを通じた調布市民の「包摂的交流」をめざす取り組み

今回実施されたイベントは、調布市内にあらゆる人が参加できる「包摂的交流」をめざす取り組みを推進するものです。

市民交流施設等の3か所にeスポ―ツ環境を整備し定期的なeスポーツ体験を提供しています。

3施設をオンラインで繋ぎeスポーツイベントを実施

3施設をオンラインで繋ぎeスポーツイベントを実施

当日は、

・「しばさき彩ステーション」

・「ふじみ交流プラザ」

・「青少年ステーションCAPS」

の市内3施設をオンライン接続した交流イベントを実施し、5歳から90歳までの計18名が6チームに分かれてスコアを競い合いました。

参加者からは

「子供は上手だね」

「意外と上手に叩けた。また参加したい」

「施設をまたいで様々な人と交流できて楽しかった」

といった声が上がったと報告されたとのことです。

ここからeスポーツを通じて多世代・多拠点にまたがる交流を楽しめていると評価できます。

また、イベント後も3拠点を繋いだオンラインフリー対戦会を実施し、3拠点での交流を深める取り組みが継続しています。

AIを活用した効果測定も実施

AIを活用した効果測定も実施

施設間交流イベントにおいては、デジタルデータの観点からイベントの効果測定も行われました。

「参加者がeスポーツイベントを楽しめているか」

「満足できているか」

を定量的に測るため、「表情分析AI」を活用した笑顔の測定をするものです。

イベントでの出来事や時間の経過による笑顔数の変化などから、「eスポーツを楽しみながら交流することができていたか」を検証するものとなっています。

eスポーツの力に着目する調布市、NTT東日本、NTTe-Sportsの3者

かねてより調布市、NTT東日本、NTTe-Sportsの3者は、eスポーツの持つ「世代、性別、地域、障がいの有無など、あらゆる垣根を越えた包摂的な交流機会を創出する力」に着目し、様々な取り組みを行ってきました。

例えば、2022年も

3月17日には「市民の多世代交流の促進」のために「eスポーツ体験会」

11月6日には「障害者スポーツ体験会」へのeスポーツブースの出展

が実施されています。

2023年もこうした活動を継続させ、市民生活の質の向上をめざすとともに、市域のにぎわいを創出するための取り組みを実施するとしています。

また、この事業は東京都の「子供・長寿・居場所区市町村包括補助事業」を活用し実施されているとのことです。

事業の実施概要

3社による事業の内容は以下のとおりです。

実施内容とねらい

①施設内交流イベント(2022年12月から2023年3月まで計12回実施)
・各施設内でeスポーツ体験プログラムを実施する。

・eスポーツを体験することで、参加者の知的活動(認知・判断・操作)を促す。

・参加者同士の対戦や観戦を通じ、人とのかかわり(共創・交流)を創出する。

②施設間交流イベント(実施日:2023年2月12日)

・3施設をオンラインで繋ぎ、各施設間でのコミュニケーション機会を創出する。

・オフラインにて対戦を行いつつ他施設との合同チームの合計点数で競うことで、競技性や協力性を持たせ、eスポーツによる交流機会を創出する。

・参加者同士の対戦や観戦を通じて、「多様な背景を持つ人とのかかわり」(共創・交流)を創出する。

実施場所

・空き家を活用した市民交流施設「しばさき彩ステーション」(調布市柴崎1-64-9

・地域住民の活動の場である「ふじみ交流プラザ」(調布市深大寺東町7-47-1

・中高生の居場所事業を展開する「青少年ステーションCAPS」(調布市上石原1-36-2

使用ゲームタイトル

太鼓の達人 Nintendo Switch ば~じょん! (C)BANDAI NAMUCO Entertainment Inc.




今後もeスポーツの活用を継続

調布市とNTT東日本グループによると、今回のイベントに引き続きeスポーツを活用した事業を継続していくとのことです。

このイベントの参加者の声や表情分析AIの分析結果をもとに、eスポーツによる市民の包摂的な交流プログラムを持続可能な取り組みにしていくとともに、

・市民生活の質の向上と市域のにぎわい創出

・交流の促進による共生社会の実現

を、産学官で連携しながらめざしていくとしています。

まとめ

調布市にてeスポーツを活用した市民交流事業が実施されています。

さらに、この事業の一環として3施設をオンラインで繋いで、子供達とお年寄りがeスポーツで交流していくイベントも行われました。

最近では子供達とお年寄りが交流するイベントは難しい社会状況ですが、オンラインによって交流を深める機会が提供できるのは意義深いかもしれません。

世代間のかすがいになるなどeスポーツが持つ力は、想像以上に大きいと実感しますね。

ソース:NTT東日本のプレスリリース[PR Times]