
京都eスポーツ振興協議会が手がける「京都eスポーツ振興事業2024」が、京都府の「ニュースポーツ・eスポーツ競技環境整備支援事業」の補助金対象事業として正式に認定されたことがあきらかになりました。
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eスポーツを通じた新しい地域振興の形「京都モデル」
京都府は2020年から全国初となる自治体主導のeスポーツ専用施設「eスポーツZONE」をサンガスタジアムby KYOCERA(京都サンガスタジアム)4階に設置したことで知られています。
また、「京都モデル」として、単なる「ゲーム大会」ではなく、地域活性化やDX人材育成を目的とした本格的なeスポーツイベントを継続的に開催してきました。
「京都eスポーツ振興事業2024」は、2021年度から3年間計画で実施されてきた京都府の施策「ニュースポーツ・eスポーツ競技環境整備支援事業」の成果事業として位置づけられているものです。
2024年度も「京都eスポーツ振興フェス2024」の開催や、eスポーツを活用したDX人材育成セミナーなど多彩な取り組みが行われました。
最近では「京都モデル」が全国の自治体から参考にされるようになっており、他の地域でもeスポーツを活用した地域活性化やDX人材育成の検討が進んでいます。
盛り上がった「京都eスポーツ振興フェス2024」
2024年12月22日、京都サンガスタジアムを舞台に「京都eスポーツ振興フェス2024」が開催されました。
イベントの目玉となったのは「京都府知事杯2024 フォートナイト大会」です。
今回も例年通り、学校や世代、カテゴリなどの参加区分を設けないフリーなチーム編成で、参加者たちは京都の名産品「亀岡牛」を獲得するために熱戦を繰り広げました。
大会を盛り上げたのは、
TVラジオキャスター・リポーターの西田育弘さん
eスポーツ高等学院Fortnite講師のスターほしさん
による熱のこもった実況解説です。
このほか「VALORANT」「グランツーリスモ7」「スーパーバニーマン」といった人気タイトルを使った地域親交型コミュニティ大会や、外国製スポーツカー試乗会などのコラボイベントも実施され、eスポーツの枠を超えた交流の場となりました。
キャリアにも効果的なeスポーツ
eスポーツ業界の人材育成と就労支援の両面で重要な役割を果たしているのが、「eスポーツ就労支援フェス」の取り組みです。
サンガスタジアム4階のeスポーツZONE隣接のコワーキングエリアでは、eスポーツに関連するスキルを持つ学生と、そうした人材を求める京都府内の企業との面談・相談会が開催されました。
学生たちは各企業の担当者と直接対話し、
「どんな仕事があるのか」
「eスポーツ関係のスキルをどう活かせるのか」
「どんな働き方ができるのか」
といった具体的な質問を投げかけ、eスポーツ業界でのキャリアパスについて理解を深めていました。
スキルアップにつながるDX人材育成セミナーも実施
2024年度のDX人材育成事業では、
「eスポーツをしながら英会話を楽しもう!」
「プログラミングしてチーム・自己紹介のホームページを制作しよう!」
という2つのセミナーが開催され好評を博しています。
まずは「eスポーツをしながら英会話を楽しもう!」から。
eスポーツは住んでいる場所、年齢、性別を問わず楽しめるグローバルなスポーツであり、実践的な英会話を学ぶ絶好の教材となります。
参加した保護者からも「子どもが自ら進んで学習意欲を見せ、上達のスピードが早い」と高い評価を得ました。
2つ目は「プログラミングしてチーム・自己紹介のホームページを制作しよう!」。
このセミナーでは、有料のHP制作ツールを使わず、どのパソコンにも標準装備されているテキストエディタを使って、プログラミングの基礎からホームページ制作のスキルを学びます。
自分のチームや選手を紹介するウェブサイトを自分の手で作れるようになることで、デジタルリテラシーとクリエイティブスキルの向上につながることが期待されます。
まとめ
全国に先駆けてeスポーツ専用施設を設置した京都府ですが、今回京都eスポーツ振興事業2024が補助金対象に認定されました。
eスポーツが単なる娯楽を超えて、公的な地域振興策として本格的に認められたともいえそうです。
「京都モデル」の特徴は、「ゲーム」と「eスポーツ」の境界線を明確に引いて、娯楽としての価値だけでなく、地域経済の活性化やDX人材育成という社会的課題の解決手段として位置づけているところにあります。
全国の他の自治体でも、この「京都モデル」を取り入れようとする動きがあり、デジタルネイティブ世代の能力を大きく発揮できる環境となるかもしれません。
今後の展開に注目ですね。